脳神経内科

認知症

2024-10-31 脳神経内科

認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。

原因

認知症の原因としてはアルツハイマー病が最も多いとされますが、様々な疾患が認知症の原因になりえます。とくに、中枢神経系に病巣をもつ次の疾患が代表的です。

  1. アルツハイマー病
  2. 脳血管性認知症
  3. レビー小体型認知症
  4. ピック病など前頭側頭型認知症
  5. うつ病の仮性認知症
  6. 薬物惹起性の認知症
  7. スピロヘータ、HIVウイルス、プリオンなどによる感染症による認知症

アルツハイマー型認知症は、何らかの原因で脳にアミロイドβという特殊なたんぱく質がたまり、それが神経細胞を破壊して、脳が萎縮することで発症します。発症後は時間の経過と共に脳の萎縮が進み、それに伴い症状も徐々に進行します。

初期症状は、多くの場合物忘れで自覚します。そして徘徊、失禁、性格の変化などが現われ、最終的には日常生活全般において介護が必要な状態となります。

従来の認知症の薬(抗認知症薬)は神経細胞の機能低下を補うような作用を持つもので症状改善薬と呼ばれています。

近年このアミロイドβを標的とした治療薬レカネマブが登場し、早期アルツハイマー型認知症に対し、根本的な原因を改善する疾患修飾薬としての役割を期待されています。この薬の効果は病気の進行を遅らせ、認知機能低下を緩やかにすることが見込まれます。

当院では認知症疾患医療センターと連携を取り、初回投与から6か月以降の点滴ができる体制を整えています。

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