認知症の診断・治療(アルツハイマー病など)
認知症とは、「一度正常に発達した記憶や判断力などの精神機能が、慢性的に低下・消失してしまい、日常生活や社会生活に支障をきたす状態」をいいます。
物忘れや判断力の低下など、「年のせいかな」と見過ごされがちな症状が、実は認知症の初期サインであることもあります。特に早期発見・早期対応が重要視されており、「主観的認知機能低下(SCD)」「軽度認知障害(MCI)」といった初期段階での対処が、進行を遅らせるカギとなります。
認知症の原因となる主な疾患
認知症はひとつの病気ではなく、さまざまな疾患が原因で起こる状態です。代表的な原因疾患には以下のようなものがあります。
- アルツハイマー病(最も多い原因)
- 脳血管性認知症(脳梗塞や脳出血などが背景)
- レビー小体型認知症(幻視やパーキンソン症状を伴う)
- 前頭側頭型認知症(ピック病など。性格変化が目立つ)
- うつ病による仮性認知症
- 薬の副作用による認知機能低下
- 感染症(スピロヘータ、HIV、プリオンなど)によるもの
原因疾患によって、症状の現れ方や治療方針も異なるため、正確な診断がとても大切です。
認知症と「ただの物忘れ」の違い
年齢を重ねると誰にでも物忘れは起こりますが、認知症による記憶障害には次のような特徴があります。
認知症の可能性があるもの忘れの特徴
- 経験の一部ではなく、出来事自体をまるごと忘れてしまう
- 料理や買い物など、物事の手順がわからなくなる
- 「忘れている」こと自体に気づいていない
- 今が何月か、どこにいるのかなどが分からなくなる
このような症状がある場合は、医療機関での早めの受診をおすすめします。診断には、医師の問診や神経心理検査、画像検査が重要です。
当院で行っている認知症の診断と治療
脳外科西馬込クリニックでは、以下のような流れで認知症の診断・治療を行っています。
1. 詳しい問診・神経学的診察
患者さんやご家族からの聞き取り、行動観察、記憶や判断力を評価する簡易テストなどを行います。
2. 画像検査(CT)
当院ではマルチスライスCTを用いて、脳の萎縮や脳血管障害の有無などを確認します。検査は短時間で終了し、すぐに結果の説明が可能です。
3. 必要に応じてMRI・脳血流検査(連携病院にて)
MRIやSPECTなどの高度な検査が必要な場合は、当院から連携先病院での撮影を手配し、画像診断後に当院で結果説明を行います。
4. 薬物療法・生活指導
症状の進行を遅らせる薬の処方や、生活環境の調整、リハビリや介護サービスの利用についても丁寧にご案内いたします。
新たな治療選択肢も登場しています
近年、アルツハイマー病によるMCI(軽度認知障害)や軽度の認知症に対して、抗アミロイドβ薬と呼ばれる新しい治療薬が承認され、大きな注目を集めています。
当院では、これらの治療の必要性がある方については、連携病院と協力しながら導入の可否を検討し、紹介しています。
2025年以降の取り組み
2025年より、当院では連携病院からご紹介いただいた患者さまに対して、抗アミロイドβ薬の点滴の継続治療を実施しています。
かかりつけ医としての立場から、患者さんとご家族の不安に寄り添い、地域密着型の認知症ケアを目指しています。
もの忘れが気になったら、お早めにご相談を
認知症は、進行する病気です。早期に発見して治療や生活環境の調整を行うことで、進行をゆるやかにし、日常生活をより長く自立して過ごせる可能性が高まります。
「なんとなくおかしいな」「以前と様子が違う気がする」…そんな気づきがあったときは、遠慮なく当院へご相談ください。
院長より
ご本人だけでなく、ご家族にとっても不安の大きい「認知症」。私たち脳外科西馬込クリニックでは、まずは「何が原因なのか」を丁寧に見極め、患者さんお一人おひとりに合った診療を心がけています。
画像検査や診断はもちろんのこと、今後の生活のこと、治療の選択肢、ご家族へのアドバイスも含めて総合的にサポートいたします。西馬込駅南口徒歩1分。どんな小さなことでも、お気軽にご相談ください。
