多発性硬化症
多発性硬化症(MS:Multiple Sclerosis)は、脳・脊髄・視神経に炎症が起こる「中枢性脱髄疾患」のひとつです。
若年〜中年の女性に多く見られ、症状が現れたり、落ち着いたり(再発・寛解)を繰り返すことが特徴です。日本では厚生労働省の指定難病に認定されており、医療費の助成を受けられる場合があります。
多発性硬化症の主な症状
病変の部位によって症状はさまざまですが、代表的な症状は以下のとおりです。
- 視力障害(視力低下・かすみ・視野欠損など)
- しびれ・感覚異常
- 手足の脱力・麻痺
- ふらつき・バランス障害
- 排尿障害(尿が出にくい・頻尿など)
- 疲れやすい・熱に弱い
これらの症状は数日〜数週間かけて発症し、自然に軽快することもあります。しかし再発を繰り返すうちに、機能障害が残ることもあります。
多発性硬化症の原因
はっきりとした原因はまだ解明されていませんが、自己免疫疾患の一つと考えられています。
免疫機能が誤って自分の中枢神経の「ミエリン鞘(神経を覆う膜)」を攻撃することで、神経の伝達がうまくいかなくなり、症状が現れます。
診断と検査
診断は症状の経過と、以下の検査を組み合わせて行います。
- MRI検査:脳や脊髄に炎症や脱髄がないか確認(連携病院で実施)
- 髄液検査:オリゴクローナルバンドの有無などを調べます
- 視覚誘発電位検査:視神経障害を確認
当院では、初期診察と画像診断(CT)を行い、必要に応じて神経内科専門医や高次医療機関に連携いたします。
治療と管理
現在の多発性硬化症の治療は、再発を抑え、進行を遅らせることが目的です。
急性期の治療
- ステロイド大量療法(点滴):再発時の炎症を抑える
予防的治療(再発予防・進行抑制)
- 免疫調整薬(インターフェロンβ、フィンゴリモドなど)
- 最新の疾患修飾薬(DMTs)も登場しています
症状への対症療法・リハビリ
- しびれ・麻痺などの症状に応じた薬物療法
- 理学療法・作業療法などのリハビリ支援
早期発見・早期治療がカギです
多発性硬化症は、症状が出ないまま進行してしまう場合もあり、早期の予防治療がとても重要です。
「なんとなくしびれが気になる」「片目が見えにくい」「歩くとふらつく」など、気になる神経症状がある方は、ぜひお早めに当院にご相談ください。
当院の対応
脳外科西馬込クリニックでは、脳神経疾患に対する豊富な臨床経験を活かし、しびれや運動麻痺などの初期診断・神経学的評価を丁寧に行っております。
必要に応じて、連携病院にてMRI検査や専門的治療をご案内し、継続的なフォローを行います。
